共栄学園高等学校 校長 御宿 重夫
第105回全国高等学校野球選手権大会の出場に際しまして、多くの皆様から熱いご声援ご支援を賜り、心から御礼申し上げます。
この度、共栄学園高等学校は、創部2005年より18年の時を経て、甲子園初出場となりました。体づくりを中心に「見てくださる人に何か感動を与えるようなチーム」として激戦の東東京大会を勝ち抜き、見事優勝の末、甲子園出場の切符を手に入れてくれました。
初戦の1回戦で、福島県代表の聖光学院と対戦し、3-9と惜しくも敗退してしまいましたが、7回の表に積極的なプレーで3点を取り、最終回でも2アウト満塁まで誰一人選手があきらめることなく戦い抜くことができたと思います。東東京大会の準決勝、決勝戦でも話題となった「ミラクル共栄」を期待するほど、全員が最後まで食らいついていたと思います。
そして、私が特に印象的だったのは敗戦後の選手たちの表情です。試合中は言わずもがな、とにかく「楽しむ」雰囲気を一貫していた選手たち。負けた瞬間はもちろん気が落ちると思っていました。しかし、選手たちは誰一人泣くことなく、終始笑顔で応援席や、スタンドへ挨拶をし、甲子園球場を去っていきました。選手たちの素晴らしい表情を見た時、「負けて後悔よりも、自分たちの満足いくプレーができたのだな」と感じました。初日の第二試合ということで、開会式から参加していた観客も含め、外野席までほぼ満席の状態で、素晴らしいステージでこれだけの笑顔をこぼしながら試合をした選手たちを観ることができて大変感動しましたし、何よりこの経験は、選手たちの大きな自信につながったことと思います。今後、新たなステージで更に高い目標を掲げ、精進してくれることを期待したいと思います。
結びに、このような素晴らしい機会を与えて下さった東京都高等学校野球連盟の皆様をはじめ、温かいご声援ご支援を賜りました学校関係者の皆様、地元の皆様、チームスタッフに心から厚く御礼申し上げますとともに、今後ともご指導ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。